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2007年10月21日 (日)

第三話 「幽体離脱体験記」

今夜のカルマ物語はお休みである。その代わりに、幽体離脱癖のある静岡県富士市の女子学生・U.S殿の、富士山の上空を自由自在に羽ばたく空中浮遊の不思議体験をお聞かせしよう!

BearMaster: ウム!夢を見ている自分自身の存在を、夢の中で意識できるというのか?
U.S: そうです。触る感じも判るし、風なんかも冷たく感じます!
BearMaster: 幽体離脱・・・ウム!貴殿はその時、夢ではなく幽体離脱をしておるのだ!

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  昔、暮らしていた富士市のアパートの部屋が見えます。私は眠っています。
眠っている私から、私が出ようとしています。額の辺りから私が抜け出ていきます。膝まではスルッと抜けたけどその後、足が引っかかってなかなか全部が出ていけません。
あっ、やっと抜け出して天井の方に上がっていきます。死んだように眠りこけている私が下の方に見えます。
屋根を抜け体がフワーと上昇していきます。眼下に富士の町の夜景が見えます。上のほうで誰か二人が待っています。私が通っていた短大の同期の子です。二人ともパジャマのままです。そういう私もパジャマ姿です。
「あっ、忘れ物しちゃったからチョット待ってて!」とリエは、コンビに向って下降していく。
「はい、お弁当!」といってコンビにのサンドイッチを、二人に差し出す。

三人はコンビにのビニール袋を持って、手をつないでスカイダイビングのように夜空を彷徨い舞い上がっていきます。

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富士の街を抜けると、黒々と広がる富士山の樹海の上にやって来ました。
これがあの噂の樹海なんだと、思わず身構える三人です。樹木の背が低くまばらになって行きます。三人は、どんどん頂上に上昇していきます・・「寒~い!」パジャマ姿の三人には、富士山の寒さは堪えます。真上から見る富士山は、まるで巨大なお椀の蓋んみたいに見えます。
「火口の方に降りてみようよ!」人一倍好奇心の強いゆう子が云います。「ヤダー、怖いから止めとく!」と臆病なエリ・・・「せっかく来たんだから、行こうっ!行こうよ!」と強引に私達の手を引っ張って火口の方に降りて行くゆう子。
火口の中は、火口壁に囲まれているせいなのか、地中にはまだ溶岩が残っているせいなのか判らないけど、比較的温かかったのが嬉しい。
火口の底に降り立つと突然、黒々とした穴が地面に開いてくるのではないですか?
穴が10メートルくらい開くと動きが止まる。恐る恐る中を覗くと、穴の中は暗黒の宇宙なのです。「ヒ~ッ!」ゆう子とリエの二人が穴の宇宙に吸い込まれていくのです・・バタバタもがく4本の脚だけが見えていたが、それも吸い込まれて消えていってしまっていくのです。
残ったのは私一人です。「どうしよう!上に戻ろう!」と火口の入り口の方を見上げる・・すると、ドーム球場の屋根のように、火口の入り口が閉まってくるのです。
「上にも行けないし下にも行けない!どうしよう・・」と絶対絶命の状況に呆然となる・・
今度は火口の天井が降りて下がってくるではないでですか・・意を決した私は、二人が消えていった穴の中に飛び込んで行くのです。
不気味な宇宙空間をゆっくり浮遊していく私・・「宇宙を宇宙服も着ないでスカイダイビングするなんって、ギネス物ね!」と過酷な状況の中にもかかわらず、ちょっと得意な私・・・落下速度が急に速くなって螺旋状態に落ちて行く。私はだんだん気を失っていきます。
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気がつくと、冷え切った体で自分の部屋に私は戻っていました。   おわり

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